狩王決定戦2018決勝大会その2

上位チームのすごさを考察

私はタイムアタックをやらないのだが、大会の観戦は楽しみにしているファンの1人である。
このブログはそんな私やおけんによる、大会の見どころ解説の記録にしていきたい。



決勝大会


2018年7月15日
幕張メッセ

狩王決定戦2018決勝大会


地区大会と当日予選を勝ち抜いた総勢21チームによって、
ハンターの頂点『狩王』の称号を目指した熱いハンティングが繰り広げられる。

決勝大会は1回戦、準決勝、決勝と3つのクエストで行われ、
1回戦から準決勝に進むことができるのは21チーム中わずか4チーム。
この4チームが準決勝のクエストを行い、決勝戦へと進出できるのは上位2チームだ。


リンク
東京大会
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ベスト4


それでは1回戦を突破した栄えある4チームを紹介していこう。

導きのK.R
決勝大会1回戦1位
東京大会決勝1位
東京大会予選3位

地区大会のネルギガンテで魅せてくれたガチのテクニック
決勝大会1回戦で組み上げてきたDPSに基づく戦略に加え、大舞台での場数も踏んでおり、
技術、戦術、経験、共に申し分ない。


AGent
決勝大会1回戦2位
東京大会決勝2位
東京大会予選1位

地区大会のネルギガンテで魅せてくれたガチの中に練り込まれた戦略
決勝大会1回戦で決めてくれた(であろう)完成度の高い狩り
そして何より彼らには決勝大会での優勝経験がある。


タレメ10years
決勝大会1回戦3位
福岡大会決勝3位
福岡大会予選2位

狩王決定戦の出場歴も10年目となるベテランハンター。
福岡大会で魅せてくれた貫禄のある立ち回り
決勝大会1回戦でもベテランらしくミスのない安定した狩り(だったハズ)でベスト4に名を連ねた。


ハーゲンキャッツ
決勝大会1回戦4位
名古屋大会決勝1位
名古屋大会予選3位

昨年の狩王決定戦2017では複数チームによる作戦の共有が話題となった中、
初出場ながら独自の作戦で激戦区の大阪を突破。
今年の地区大会でも激戦区となった名古屋を制し、その実力を証明した成長株
決勝大会1回戦でも4位に食い込む健闘を見せ、ついに準決勝の舞台へ。


以上4チームによって、決勝戦へと進出する上位2チームを決める狩りが始まる。




【準決勝】森に潜む者達


準決勝で使用されるクエストは森に潜む者達
ドスジャグラス、アンジャナフ、リオレウスの3頭討伐クエストで、フィールドは古代樹の森が使用される。

大事なことなのでもう一度書こう。
フィールドは古代樹の森だ。

そう、狩王決定戦2018準決勝のクエストは大会史上初となる、
闘技場ではない通常フィールドで行われるタイムアタックなのである。

札幌大会で全ての地区大会が終了し、壇上にてこのクエストが発表された瞬間、
多くの出場者から悲鳴が上がった。
日頃から闘技場クエストに身を置き、プレイ時間の大半を闘技場で過ごしてきた彼らにとって、
狭くて足場の平らではない古代樹の森など、もはやチュートリアルも同然。
フィールドのどこに何があるかなど把握していないのだ。

つまりこの準決勝は、ターゲットとなる3頭のモンスターの考察以前に、
古代樹の森というフィールドを考察するところから始めなくてならない。




準決勝1組目


そんな準決勝、最初に挑戦するのは1回戦を4位で抜けたハーゲンキャッツチームだ。
そしてこの古代樹の森を舞台に行われた彼らの狩りは、
狩王決定戦の歴史に刻まれる狩りとなった。


ドスジャグラス

大会のアーカイブを見ていこう。

さて、いきなりだがこのドスジャグラス戦は今回の私の考察ブログにおいて、
メインテーマとなり得る重要なチャプターである。
よってドスジャグラス戦の考察は後から詳しく書くとして、ここでは動画だけ確認しておいてもらいたい。



アンジャナフ


ドスジャグラス討伐後は2名とも北東キャンプへファストトラベル。

北東キャンプから西側の地上ルートを通り、ニトロダケを採って大タル爆弾Gを調合、
アンジャナフのいる落石エリアに進入する。
落ちているハジケクルミを使い、落石から戦闘開始だ。
同時にもう1人のランスが倒れたアンジャナフの頭側に達人の煙筒を設置。
美しい連携である。

さて、今回のブログの構成上ドスジャグラスについては上で何も書いていないのだが、
ドスジャグラス戦では1人が強打の装衣を着ていた。
その強打の装衣は効果時間が90秒あり、この時点では効果時間がまだ残っている

これを利用して頭部に上段突きと小刻みな突進→フィニッシュ突きを当ててスタン値を稼ぎ、
立ち上がったアンジャナフの咆哮にキャンセル突きを合わせてスタン。

丁寧に計算されたスタン値のコントロールだが、
ベスト4まで登りつめた彼らならこのぐらいの計算はするだろう。
この程度では驚かない。

問題はこの後である。




モンスターハンターワールド


続きを見ていこう。
アンジャナフのスタンからだ。

ここでもう1人のランスがアンジャナフを放置して移動を始める。

斬れ味ゲージが少し減っているので、
こちらのランスも落石を当てたあと何発か攻撃していたのだろう。
その攻撃を途中で切り上げて突進による移動。
2名が2手に分かれる作戦だ。

ネムリ草を採って睡眠投げナイフを調合し、そのままリオレウスのいるエリアに向かう。
そしてここからが彼らの作戦の最大の見せ場である。

まずハジケクルミを撃って綿胞子草を発動しつつ、音による誘導。
綿胞子に身を隠しながら段差上のリオレウスにハジケクルミを撃つ。
フィールドギミックを利用したモンスターの誘導である。

ハジケクルミからスリンガーを素早く睡眠投げナイフに切り替えて撃ち込み、
リオレウスが段差の下に降りたタイミングで睡眠を取る。

眠ったリオレウスの頭部に大タル爆弾Gを置くと、
ここでアンジャナフと戦っていた相方のランスがこのエリアに合流。
同じように大タル爆弾Gを設置した次の瞬間、会場が歓声に包まれた。

アンジャナフがハンターを追いかけてこのエリアに合流するのだ。
合流と同時に大タル爆弾Gを起爆して、
リオレウスとアンジャナフの双方を巻き込む。
ランスにはボマーが発動しているため、爆弾の威力が大きい。

そして2頭による縄張り争いが始まった。
素早く大タル爆弾Gを調合し直し、
縄張り争いをする2頭の間にこれを設置、そして起爆。
またもや2頭を爆発に巻き込む。

ワールドです!!
これは叫ばずにはいられない。


綿胞子草とハジケクルミという、環境を利用したリオレウスの誘導。
怒り状態になるとどこまでもプレイヤーを追いかけてくるという、生態を利用したアンジャナフの誘導。
それを2名が連携してタイミングを合わせるという驚愕のアイデア

こんなタイムアタックは見たことがない!!

願わくば他のフィールドでも環境や生態を利用した美しいタイムアタックを観てみたいものだ。
そのたびにこのような破天荒な作戦を考えねばならない出場者側はたまったものではないが。

縄張り争いの後は1人のランスがアンジャナフにトドメを刺し、
もう1人のランスがリオレウスに乗ってテトルーの大ツタ捕縛に繋げる。

テトルーの大ツタ捕縛が入った後は頭部に達人の煙筒を設置し、
あとはリオレウスの頭を突く!突く!突く!
このときの上段突きの向こう側に、
彼らは決勝戦進出という5文字を見ていただろう。

クリア後も冷めやらぬ会場の興奮が、彼らの狩りの素晴らしさを物語っている。




明暗


さて、ハーゲンキャッツチームの後に準決勝のクエストを行う3チームは、
全て片手剣×という組み合わせを選んでいる。

まずは結果から見ていこう。
準決勝はこのような結果となった。

2位のAGentチームが4分37秒、3位導きのK.Rチームが4分46秒。
タイム差は9秒だ。

ここで考察するのは9秒の明暗を分けたポイントである。
それを考察するためにまずは2チームの狩りを通しで見ておこう。

まずはAGentチームから。

落石などのフィールドギミックは使用せず、縄張り争いも利用しない。
1頭ずつ各個撃破していく流れだ。
ミスなくきれいにまとめているように見える。

続いて導きのK.Rチームだ。

導きのK.Rチームには素人目に見ても明らかなミステイクが2ヶ所ある。
1つ目はドスジャグラスにエリア移動をさせてしまっている点。
2つ目は瀕死のアンジャナフをエリア外へ逃してしまっている点だ。

この2つのミスが9秒差の要因なのだろうか。

そうではない。

準決勝の明暗を分けたのは本番でのミスではなく、作戦のコンセプトだ。
そのコンセプトの違いは、
どのチームも30秒前後で終わらせていたドスジャグラス戦に明白な差となって現れている。

それでは次の項よりそのドスジャグラス戦を見ながら、彼らの作戦のコンセプトを考察していこう。




作戦の色を映し出すドスジャグラス

まずハーゲンキャッツチームのドスジャグラス戦の入り方を見てほしい。

開幕で麻痺投げナイフを撃って麻痺から戦闘を開始している。
ドスジャグラスに麻痺を入れるために必要な麻痺投げナイフは3本
そしてこのクエストでサポート枠となるランスと片手剣は2本の麻痺投げナイフを最初から所持している。

つまりこの開幕麻痺スタートは、
サポート枠×サポート枠という組み合わせでのみ可能なドスジャグラス戦の初動なのである。

もしかしたら彼らはドスジャグラス戦を麻痺でスタートするためにランス×ランスを選んだのかも知れない。
それほど難しいのだ。
このクエストにおいてドスジャグラスにエリア移動をさせず、遭遇地点で倒し切るプレイングは。
彼らのようなトップハンターですらそれは多分に不安定要素をはらみ、
その不安定要素はクエストのクリアタイムに直結しかねない。

その不安定要素を払拭するためにハーゲンキャッツチームは、麻痺投げナイフによる麻痺スタートと、
強打の装衣によるスタンという確実性を取った作戦を採用している。


皆中かいちゅう

さて、続いて導きのK.Rチームが自身のYouTubeチャンネルに上げている動画を見ていきたい。
まずは片手剣の視点だ。

スタート直後に化合の装衣を着ている。

化合の装衣の効果をおさらいしておこう。
このクエストの片手剣は麻痺属性の武器となっている。
通常ならば近接武器の麻痺属性は、攻撃を当てるたびに33%の確率で、
武器ごとに設定されている麻痺の属性値がモンスター側に蓄積され、
その蓄積値がモンスター側の耐性値を超えた時点で、モンスターが麻痺状態となる仕組みだ。
それが化合の装衣を着ることにより、攻撃を当てた際に100%の確率で、
武器ごとに設定されている麻痺の属性値の1/2がモンスター側に蓄積されるようになる。
1/2になるのは麻痺と睡眠。爆破は2/3、毒は減少しない。

つまり状態異常を発動させるタイミングが計算できるようになるのが化合の装衣である。
ちなみに片手剣の攻撃アクションには剣を使う切断属性の攻撃と、盾を使う打撃属性の攻撃があり、
武器に設定されている属性値が乗るのは剣を使った攻撃のみである。
片手剣で最もダメージ効率の高いフォールバッシュは盾を使用するため属性値が乗らない。

導きのK.Rチームはこれを利用して麻痺の蓄積値を計算し、
フォールバッシュを絡めてダメージを稼ぎつつ、
ドスジャグラスがエリア移動する直前で麻痺を入れる作戦を立てている。

加えて強走薬である。
採取したハチミツから増強剤、そして強走薬を調合し、戦闘開始前に飲んでいるのだ。

片手剣には広域化が発動しており、これにより弓のスタミナ管理が容易になる。
この効果は弓の視点を見れば一目瞭然。

強走薬によりチャージステップで溜め3状態を維持したまま
射撃と剛射を繰り返すパワフルな立ち回りが可能になっている。


導きのK.RチームAGentチーム
自身のYouTubeチャンネルにアップしているそれぞれの動画のクリアタイムを理想手順と定め、
2チームの本番と理想手順のクリアタイムを比較する表を作ってみた。

まずは導きのK.Rチームがアンジャナフ戦を開始するまでを表示する。
導きのK.R タイム AGent
理想手順 本番 本番 理想手順
クエストスタート 0:00 クエストスタート
移動 0:02 移動
0:31
ドスジャグラス ドスジャグラス 0:32 ドスジャグラス
0:52
移動 0:59
1:09 移動
移動 1:10
アンジャナフ 1:31
アンジャナフ 1:41

決勝大会の舞台では、ドスジャグラスがエリア移動したことにより、
ドスジャグラス討伐後も子分のジャグラスとの交戦状態が継続し、
ファストトラベルが使用できなくなった点がタイムロスであるかのようなコメントが飛んでいるが、
彼らの理想手順を見ても分かる通り、
作戦ではドスジャグラスがエリア移動をしなくてもファストトラベルは使用しない
よってここで着目すべきはドスジャグラスの討伐タイムではなく、
アンジャナフ戦の開始タイムである。

理想手順では1分31秒でアンジャナフ戦が開始する。
本番で彼らがアンジャナフとの戦闘を開始したにタイムは1分41秒
ドスジャグラスにエリア移動させてしまったことにより、
理想手順より10秒遅れてしまったということだ。

では10秒のタイムロスに繋がった彼らのミスとは何だったのか。

2枚のスクリーンショットを見てほしい。

理想手順でのドスジャグラスに対する弓の4射目の剛射である。
6ヒットしているのが確認できるだろう。

続いて本番での4射目の剛射だ。

5ヒットなのだ。
放った矢が全て当たることを弓術用語で皆中かいちゅうと言う。

本番では射撃位置がほんの半歩ズレたことにより、攻撃判定が横に広がる剛射が皆中していない
たった1本の矢が外れたために、4射目で怯む予定のドスジャグラスが5射目で怯み、
これにより左方から飛び込んでくる片手剣の攻撃が空振りし、
計算された麻痺属性の蓄積が間に合わず、ドスジャグラスがエリア移動しているのである。

動画で見てみよう。
まずは剛射が6ヒットする理想手順。

4射目でドスジャグラスが怯んでいる。

続いて本番の動画だ。

5射目なのだ。

上述の通りこの怯みのタイミングを遅らせているのは剛射で逸れた1本の矢。
たったこれだけのことで10秒遅れるのである。


安定

これに対してAGentチームの片手剣を見てみよう。

こちらの片手剣の入り方で注目しておきたいポイントが2つある。
1つは強走薬を飲まずに、ハチミツ採取から最短で攻撃に移っている点。
最短でが重要なポイントだ。
もう1つは開幕の突進斬りの後、小刻みな旋回斬りを繰り返して、
ドスジャグラスの頭部に張り付く立ち位置をキープしている点だ。

そしてAGentチームの弓の視点。

片手剣が強走薬を飲んでいないため、チャージステップを使用した高火力な立ち回りはできないが、
射撃の途中で曲射を挟んでいるのだ。

彼らの作戦を解説しよう。
片手剣がハチミツ採取後に最短で攻撃に入ったのは、
1発でも多く剣による攻撃を当てておきたいからだ。
つまり麻痺の属性値を1回でも多く蓄積させておきたいという事。
化合の装衣を着ないという彼らのドスジャグラス戦における作戦上、
麻痺の入るタイミングが計算できないという不安定要素を少しでも排除しておきたい動きである。

そして2度の旋回斬りを刻んでドスジャグラスの頭部に張り付く片手剣の動きは、
スタンから拘束をスタートさせるための位置取りである。
旋回斬りで頭部に位置を取りながら、ドスジャグラスに最初の怯みが入った直後、
盾攻撃→バックナックル→ハードバッシュの3連続打撃攻撃に切り替えている。
同時に弓が曲射を頭部に降らせてスタン。

麻痺の入るタイミングは計算できないが、打撃によるスタンは蓄積値が計算できる
ドスジャグラスのエリア移動という不安定要素を安定させるために、
まずは計算できるスタンで確実に拘束をスタートさせるのが彼らの作戦だ。

そしてこのあと片手剣はとにかく剣による手数を出す。
麻痺の入るタイミングは多少ズレても影響はない。
スタン中にどこかで麻痺が入ってくれればドスジャグラスがエリア移動をすることは無いのだ。
ダメージの大きいフォールバッシュは使用していない。


リスク

導きのK.RチームAGentチームのコンセプトの違いが見えただろうか。

ドスジャグラスのエリア移動という不安定要素をリスクとするならば、
リスクを冒す作戦を決行した導きのK.Rチームに対し、
AGentチームの作戦は、リスクを避けるコンセプトである。

そしてこのコンセプトの違いはこの後のアンジャナフとリオレウスでも色濃く反映される。




アンジャナフとリオレウス


まずは導きのK.Rチームのアンジャナフ〜リオレウス戦を見ていこう。

理想手順からだ。

縄張り争いの直後にアンジャナフを討伐している。
ゲーム画面では確認しにくいが、画面左下のアンジャナフのアイコンが消滅しているので確認できる。

では本番での彼らのアンジャナフ〜リオレウス戦を見てみよう。

ここで重要なのはアンジャナフを逃がすに至った要因である。

被弾により回復アイテムの使用に時間を使わざるを得なくなった事が要因なのか、
大タル爆弾Gでアンジャナフを巻き込めなかった事が要因なのか、
どちらにせよアンジャナフの討伐が予定よりも遅れたことは間違いない。

問題はアンジャナフの討伐が遅れたことではなく、アンジャナフの討伐に遅れている間に、
リオレウスに意識を向けざるを得ない状況に陥っている点である。

このため瀕死のアンジャナフはエリア外に移動し、
クリアタイムに大きな影響を及ぼすタイムロスになっている。


ではやはり準決勝の明暗を分けた要因は本番でのミスだったのだろうか。

2度目になるが、そうではない。
準決勝の明暗を分けた要因は本番でのミスではなく、作戦のコンセプトである。

なぜならAGentチームもミスをしているからだ。

一見するとミスなくまとめているように見える彼らの狩りだったが、
作戦によっては致命的となりかねないミスをしている。

それでは次の項よりAGentチームのアンジャナフ〜リオレウス戦を考察していこう。



AGentのミス

AGentチームは他の3チームと異なり、
アンジャナフとリオレウスを絡めず1頭ずつ順番に狩るという流れだった。

彼らの本番でのリオレウス戦の入り方を見てほしい。

最初にリオレウスの誘導を失敗して、もう一度誘導し直しているのだ。

これが作戦通りならばこうなる。


例の表にAGentチームのリオレウス戦までを追加した。

導きのK.R タイム AGent
理想手順 本番 本番 理想手順
クエストスタート 0:00 クエストスタート
移動 0:02 移動
0:31
ドスジャグラス ドスジャグラス 0:32 ドスジャグラス
0:52
移動 0:59
1:09 移動 移動
移動 1:10
アンジャナフ 1:31
アンジャナフ 1:41
2:05 リオレウス
2:13 リオレウス
リオレウス 2:42
リオレウス 2:53
3:02
3:05
3:12
3:52 Coming Soon
クエストクリア! 3:53
4:23
4:45
クエストクリア! 4:46
リオレウスの戦闘開始が予定より8秒遅れていることが分かるだろう。
本番での流れを見た限りではこの誘導の遅れは些細なミスに見えるかも知れない。

だがそれは違う。
彼らの作戦が誘導の遅れに影響しない作戦なのだ。

ハーゲンキャッツチームの作戦を思い出してほしい。
彼らはアンジャナフの誘導とリオレウスの誘導を、
2名が2手に分かれてタイミングを合わせるという作戦だった。
この作戦で、もしリオレウスの誘導が8秒遅れたとしたらどうなるだろうか。
リオレウスを眠らせる前にアンジャナフがエリアに合流し、大タル爆弾Gを設置するタイミングが合わず、
爆弾が片方にしか当たらないような事態になったとすれば、
タイムロスは8秒では済まされないことは容易に想像がつくだろう。

1頭ずつ順番に狩るというAGentチームの作戦だからこそ、8秒のミスが8秒の遅れでしかないのである。


続いてアンジャナフ戦を見てみよう。
まずは理想手順。

テトルーの大ツタ捕縛のままアンジャナフを倒し切っている。

続いて本番でのアンジャナフを見てほしい。

テトルーの大ツタ捕縛が終わってもアンジャナフを削り切れず、
麻痺投げナイフで拘束を繋げて倒しているのだ。

さて、ここでAGentチームのアンジャナフ戦を追加して、やっと例の表が完成する。

導きのK.R タイム AGent
理想手順 本番 本番 理想手順
クエストスタート 0:00 クエストスタート
移動 0:02 移動
0:31
ドスジャグラス ドスジャグラス 0:32 ドスジャグラス
0:52
移動 0:59
1:09 移動 移動
移動 1:10
アンジャナフ 1:31
アンジャナフ 1:41
2:05 リオレウス
2:13 リオレウス
リオレウス 2:42
リオレウス 2:53
3:02
3:05
3:12 誘導
3:28 誘導 アンジャナフ
3:36 アンジャナフ
3:52
クエストクリア! 3:53
3:58
3:59 クエストクリア!
4:23
4:36
4:37 クエストクリア!
4:45
クエストクリア! 4:46
この表からAGentチームのアンジャナフ戦の戦闘時間を計測してみると、
理想手順は約30秒なのに対し、本番では倍の約60秒もかかってしまっている。

なぜここまで遅れたのかについてだが、
本番では片方のプレイヤーの画面しか映さないため、原因がよく分からない。
理想手順では乗った時点でスリンガーに投げナイフを装填しているのに対し、
本番ではハジケクルミを装填している。
このハジケクルミによってアンジャナフが怯み、
ダメージを出しにくい位置でテトルーの大ツタ捕縛が入ってしまったのではないか、
と見ているが推測の域を出ない。

なんにせよアンジャナフの討伐が予定より大幅に遅れたのは確実である。

ここで重要なのは討伐タイムが遅れた事ではなく、
テトルーの大ツタ捕縛が途切れた後のリカバリープランだ。

理想手順の片手剣は3回目のフォールバッシュの後、
4回目のフォールバッシュを選んでクエストクリアに至っているのに対し、
本番での片手剣は3回目のフォールバッシュの後、剣による手数を当てていく動きに切り替えている。
フォールバッシュは盾を使用するため麻痺属性が乗らない。
本番ではテトルーの大ツタ捕縛で削り切れないと判断し、麻痺で繋ぐリカバリープランに切り替えたのだ。

これがもしリオレウスとアンジャナフを絡めるという他の3チームの作戦だったらどうだろうか。
アンジャナフの討伐に遅れている間にもリオレウスが暴れるのだ。

同じエリアで2頭の同時狩猟が進行する中、予定が狂った際のリカバリープランが機能しただろうか。

机上論になるが、AGentチームリカバリープランが機能したのは、
1頭ずつ順番に狩る作戦だからこそという私の見解も、可能性として有り得なくはないだろう。




上位安定という考え方


1回戦のブログで私はAGentチームの作戦について美しさ重視と書いたが、それは誤りだった。

彼らは美しさなど求めてはいない。
彼らの作戦のベクトルは常に『狩王』の二文字にのみ向いている。
このことに気付かされたのは彼らの準決勝の作戦もさることながら、
カプコンTVの生放送で彼らが1回戦のイビルジョー討伐クエストを披露したときである。

その生放送のアーカイブを見てみよう。

開幕で双剣が咆哮回避をミスしているのだ。

ミスしているにも関わらず、クリアタイムは1分35秒。
つまり1回戦を突破しているタイムである。

これがもし開幕で双剣がシビレ罠を置いて拘束をスタートさせる作戦だった場合、
双剣が咆哮回避に失敗したらどうなるだろうか。

やったことないのでどうなるかは分からない。
分からんのかい

1回戦は最速タイムを叩き出す必要はない。
4位以内に入ればいいのである。

必要なのは最速タイムを出す作戦ではなく、ミスを想定して最も高確率で4位以内に入れる作戦。

そして準決勝は2位以内に入ればいいのだ。
準決勝で2位以内に入るために必要な作戦は、
ミスをリカバリーできる作戦であるということを、AGentチームは作戦の根底に据えている。

これはチャレンジクエストではない。
狩王決定戦なのだ。

1発勝負の大舞台においては、練習の成果を100%発揮することはできない想定で、
MAXではなくアベレージを伸ばす

これが上位安定という考え方である。




運命の女神


準決勝の明暗を分けたのは作戦のコンセプトに据えられたリスク管理への意識だった。

リスクを冒して攻めた導きのK.Rチームと、リスクを避けて安定を図ったAGentチーム
だからと言って導きのK.Rチームの作戦が間違っていたと結論づけることは私にはできない。

現にハーゲンキャッツチームはアンジャナフとリオレウスを絡めるというリスクを冒し、
見事に成功させ1位通過を果たしているのだ。

気まぐれな運命の女神が、今回はたまたまAGentチームに微笑んだだけなのかも知れない。




それでは皆さん、矢が全て当たることを皆中と言うんです(・∀・)弓術用語なのです

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