上位チームのすごさを考察
私はタイムアタックをやらないのだが、大会の観戦は楽しみにしているファンの1人である。
このブログはそんな私やおけんによる、大会の
決勝大会
2018年7月15日
幕張メッセ
地区大会と当日予選を勝ち抜いた総勢21チームによって、
ハンターの頂点
決勝大会は1回戦、準決勝、決勝と3つのクエストで行われ、
1回戦から準決勝に進むことができるのは21チーム中わずか4チーム。
この4チームが準決勝のクエストを行い、決勝戦へと進出できるのは上位2チームだ。
リンク
東京大会 / 名古屋大会 / 広島大会 / 仙台大会 / 福岡大会 / 大阪大会 / 札幌大会 / 決勝大会【1回戦】
ベスト4
それでは1回戦を突破した栄えある4チームを紹介していこう。
決勝大会1回戦1位
東京大会決勝1位
東京大会予選3位
地区大会のネルギガンテで魅せてくれた
決勝大会1回戦で組み上げてきた
技術、戦術、経験、共に申し分ない。
決勝大会1回戦2位
東京大会決勝2位
東京大会予選1位
地区大会のネルギガンテで魅せてくれた
決勝大会1回戦で決めてくれた(であろう)
そして何より彼らには
決勝大会1回戦3位
福岡大会決勝3位
福岡大会予選2位
狩王決定戦の出場歴も10年目となるベテランハンター。
福岡大会で魅せてくれた
決勝大会1回戦でもベテランらしくミスのない
決勝大会1回戦4位
名古屋大会決勝1位
名古屋大会予選3位
昨年の狩王決定戦2017では複数チームによる作戦の共有が話題となった中、
今年の地区大会でも激戦区となった名古屋を制し、その実力を証明した
決勝大会1回戦でも4位に食い込む健闘を見せ、ついに準決勝の舞台へ。
以上4チームによって、決勝戦へと進出する上位2チームを決める狩りが始まる。
【準決勝】森に潜む者達
準決勝で使用されるクエストは
ドスジャグラス、アンジャナフ、リオレウスの3頭討伐クエストで、フィールドは古代樹の森が使用される。
大事なことなのでもう一度書こう。
そう、狩王決定戦2018準決勝のクエストは
闘技場ではない
札幌大会で全ての地区大会が終了し、壇上にてこのクエストが発表された瞬間、
多くの出場者から悲鳴が上がった。
日頃から闘技場クエストに身を置き、プレイ時間の大半を闘技場で過ごしてきた彼らにとって、
狭くて足場の平らではない古代樹の森など、もはや
フィールドのどこに何があるかなど把握していないのだ。
つまりこの準決勝は、ターゲットとなる3頭のモンスターの考察以前に、
古代樹の森という
準決勝1組目
そんな準決勝、最初に挑戦するのは1回戦を4位で抜けた
そしてこの古代樹の森を舞台に行われた彼らの狩りは、
ドスジャグラス
大会のアーカイブを見ていこう。
さて、いきなりだがこのドスジャグラス戦は今回の私の考察ブログにおいて、
よってドスジャグラス戦の考察は後から詳しく書くとして、ここでは動画だけ確認しておいてもらいたい。
アンジャナフ
ドスジャグラス討伐後は2名とも北東キャンプへファストトラベル。
北東キャンプから西側の地上ルートを通り、ニトロダケを採って大タル爆弾Gを調合、
アンジャナフのいる落石エリアに進入する。
落ちているハジケクルミを使い、落石から戦闘開始だ。
同時にもう1人のランスが倒れたアンジャナフの頭側に達人の煙筒を設置。
美しい連携である。
さて、今回のブログの構成上ドスジャグラスについては上で何も書いていないのだが、
ドスジャグラス戦では1人が強打の装衣を着ていた。
その強打の装衣は効果時間が90秒あり、この時点では
これを利用して頭部に上段突きと小刻みな突進→フィニッシュ突きを当ててスタン値を稼ぎ、
立ち上がったアンジャナフの咆哮にキャンセル突きを合わせてスタン。
ベスト4まで登りつめた彼らならこのぐらいの計算はするだろう。
この程度では驚かない。
問題は
モンスターハンターワールド
続きを見ていこう。
アンジャナフのスタンからだ。
ここでもう1人のランスがアンジャナフを放置して移動を始める。
こちらのランスも落石を当てたあと何発か攻撃していたのだろう。
その
2名が
ネムリ草を採って睡眠投げナイフを調合し、そのままリオレウスのいるエリアに向かう。
そしてここからが彼らの作戦の
まずハジケクルミを撃って綿胞子草を発動しつつ、音による誘導。
綿胞子に身を隠しながら段差上のリオレウスにハジケクルミを撃つ。
ハジケクルミからスリンガーを素早く睡眠投げナイフに切り替えて撃ち込み、
リオレウスが
眠ったリオレウスの頭部に大タル爆弾Gを置くと、
ここでアンジャナフと戦っていた相方のランスがこのエリアに合流。
同じように大タル爆弾Gを設置した次の瞬間、会場が歓声に包まれた。
合流と同時に大タル爆弾Gを起爆して、
リオレウスとアンジャナフの双方を巻き込む。
ランスには
そして2頭による
素早く大タル爆弾Gを調合し直し、
縄張り争いをする2頭の間にこれを設置、そして起爆。
またもや2頭を爆発に巻き込む。
これは叫ばずにはいられない。
綿胞子草とハジケクルミという、
怒り状態になるとどこまでもプレイヤーを追いかけてくるという、
それを
こんなタイムアタックは見たことがない!!
願わくば他のフィールドでも環境や生態を利用した美しいタイムアタックを観てみたいものだ。
縄張り争いの後は1人のランスがアンジャナフにトドメを刺し、
もう1人のランスがリオレウスに乗ってテトルーの大ツタ捕縛に繋げる。
テトルーの大ツタ捕縛が入った後は頭部に達人の煙筒を設置し、
あとはリオレウスの頭を
このときの上段突きの向こう側に、
彼らは
クリア後も冷めやらぬ会場の興奮が、彼らの狩りの素晴らしさを物語っている。
明暗
さて、
全て
まずは結果から見ていこう。
準決勝はこのような結果となった。
2位の
タイム差は
ここで考察するのは
それを考察するためにまずは2チームの狩りを通しで見ておこう。
まずは
落石などのフィールドギミックは使用せず、縄張り争いも利用しない。
ミスなくきれいにまとめているように見える。
続いて
1つ目はドスジャグラスにエリア移動をさせてしまっている点。
2つ目は瀕死のアンジャナフをエリア外へ逃してしまっている点だ。
この2つのミスが
準決勝の明暗を分けたのは本番でのミスではなく、
その
どのチームも30秒前後で終わらせていたドスジャグラス戦に
それでは次の項よりそのドスジャグラス戦を見ながら、彼らの作戦のコンセプトを考察していこう。
作戦の色を映し出すドスジャグラス
まず
開幕で麻痺投げナイフを撃って
ドスジャグラスに麻痺を入れるために必要な麻痺投げナイフは
そしてこのクエストでサポート枠となるランスと片手剣は
つまりこの開幕麻痺スタートは、
もしかしたら彼らはドスジャグラス戦を麻痺でスタートするために
それほど難しいのだ。
このクエストにおいてドスジャグラスにエリア移動をさせず、遭遇地点で倒し切るプレイングは。
彼らのようなトップハンターですらそれは多分に不安定要素を孕み、
その不安定要素はクエストのクリアタイムに直結しかねない。
その不安定要素を払拭するために
強打の装衣によるスタンという
皆中
さて、続いてまずは片手剣の視点だ。
スタート直後に化合の装衣を着ている。
化合の装衣の効果をおさらいしておこう。
このクエストの片手剣は
通常ならば近接武器の麻痺属性は、攻撃を当てるたびに
武器ごとに設定されている麻痺の属性値がモンスター側に蓄積され、
その蓄積値がモンスター側の耐性値を超えた時点で、モンスターが麻痺状態となる仕組みだ。
それが化合の装衣を着ることにより、攻撃を当てた際に
武器ごとに設定されている麻痺の属性値の
つまり
武器に設定されている属性値が乗るのは剣を使った攻撃のみである。
片手剣で最もダメージ効率の高いフォールバッシュは盾を使用するため属性値が乗らない。
フォールバッシュを絡めてダメージを稼ぎつつ、
ドスジャグラスがエリア移動する
加えて
採取したハチミツから増強剤、そして強走薬を調合し、戦闘開始前に飲んでいるのだ。
片手剣には
この効果は弓の視点を見れば一目瞭然。
強走薬によりチャージステップで溜め3状態を維持したまま
自身のYouTubeチャンネルにアップしているそれぞれの動画のクリアタイムを
2チームの本番と理想手順のクリアタイムを比較する表を作ってみた。
まずは
導きのK.R | タイム | AGent | ||
---|---|---|---|---|
理想手順 | 本番 | 本番 | 理想手順 | |
クエストスタート | 0:00 | クエストスタート | ||
移動 | 0:02 | 移動 | ||
0:31 | ||||
ドスジャグラス | ドスジャグラス | 0:32 | ドスジャグラス | |
0:52 | ||||
移動 | 0:59 | |||
1:09 | 移動 | |||
移動 | 1:10 | |||
アンジャナフ | 1:31 | |||
アンジャナフ | 1:41 |
決勝大会の舞台では、ドスジャグラスがエリア移動したことにより、
ドスジャグラス討伐後も子分のジャグラスとの交戦状態が継続し、
彼らの理想手順を見ても分かる通り、
作戦ではドスジャグラスが
よってここで着目すべきはドスジャグラスの討伐タイムではなく、
理想手順では
本番で彼らがアンジャナフとの戦闘を開始したにタイムは
ドスジャグラスにエリア移動させてしまったことにより、
理想手順より
では10秒のタイムロスに繋がった彼らのミスとは何だったのか。
2枚のスクリーンショットを見てほしい。
理想手順でのドスジャグラスに対する
続いて
放った矢が全て当たることを弓術用語で
本番では射撃位置がほんの
たった1本の矢が外れたために、4射目で怯む予定のドスジャグラスが5射目で怯み、
これにより左方から飛び込んでくる片手剣の攻撃が空振りし、
計算された麻痺属性の蓄積が間に合わず、ドスジャグラスがエリア移動しているのである。
動画で見てみよう。
まずは剛射が6ヒットする理想手順。
4射目でドスジャグラスが怯んでいる。
続いて本番の動画だ。
5射目なのだ。
上述の通りこの怯みのタイミングを遅らせているのは剛射で逸れた1本の矢。
安定
これに対してこちらの片手剣の入り方で注目しておきたいポイントが2つある。
1つは強走薬を飲まずに、ハチミツ採取から
もう1つは開幕の突進斬りの後、小刻みな旋回斬りを繰り返して、
ドスジャグラスの
そして
片手剣が強走薬を飲んでいないため、チャージステップを使用した高火力な立ち回りはできないが、
射撃の途中で
彼らの作戦を解説しよう。
片手剣がハチミツ採取後に最短で攻撃に入ったのは、
つまり麻痺の属性値を1回でも多く蓄積させておきたいという事。
そして2度の旋回斬りを刻んでドスジャグラスの頭部に張り付く片手剣の動きは、
旋回斬りで頭部に位置を取りながら、ドスジャグラスに最初の怯みが入った直後、
盾攻撃→バックナックル→ハードバッシュの3連続打撃攻撃に切り替えている。
同時に弓が曲射を頭部に降らせてスタン。
麻痺の入るタイミングは計算できないが、打撃による
ドスジャグラスのエリア移動という不安定要素を安定させるために、
まずは
そしてこのあと片手剣はとにかく剣による手数を出す。
麻痺の入るタイミングは多少ズレても影響はない。
スタン中にどこかで麻痺が入ってくれればドスジャグラスがエリア移動をすることは無いのだ。
ダメージの大きいフォールバッシュは使用していない。
リスク
ドスジャグラスのエリア移動という不安定要素を
そしてこのコンセプトの違いはこの後のアンジャナフとリオレウスでも色濃く反映される。
アンジャナフとリオレウス
まずは
理想手順からだ。
ゲーム画面では確認しにくいが、画面左下のアンジャナフのアイコンが消滅しているので確認できる。
では本番での彼らのアンジャナフ〜リオレウス戦を見てみよう。
ここで重要なのは
被弾により回復アイテムの使用に時間を使わざるを得なくなった事が要因なのか、
大タル爆弾Gでアンジャナフを巻き込めなかった事が要因なのか、
どちらにせよ
問題はアンジャナフの討伐が遅れたことではなく、アンジャナフの討伐に遅れている間に、
このため瀕死のアンジャナフはエリア外に移動し、
クリアタイムに大きな影響を及ぼすタイムロスになっている。
ではやはり準決勝の明暗を分けた要因は本番でのミスだったのだろうか。
2度目になるが、
準決勝の明暗を分けた要因は
なぜなら
一見するとミスなくまとめているように見える彼らの狩りだったが、
作戦によっては
それでは次の項より
AGentのミス
アンジャナフとリオレウスを絡めず
彼らの本番でのリオレウス戦の入り方を見てほしい。
最初にリオレウスの誘導を失敗して、
これが作戦通りならばこうなる。
例の表に
導きのK.R | タイム | AGent | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
理想手順 | 本番 | 本番 | 理想手順 | |||
クエストスタート | 0:00 | クエストスタート | ||||
移動 | 0:02 | 移動 | ||||
0:31 | ||||||
ドスジャグラス | ドスジャグラス | 0:32 | ドスジャグラス | |||
0:52 | ||||||
移動 | 0:59 | |||||
1:09 | 移動 | 移動 | ||||
移動 | 1:10 | |||||
アンジャナフ | 1:31 | |||||
アンジャナフ | 1:41 | |||||
2:05 | リオレウス | |||||
2:13 | リオレウス | |||||
リオレウス | 2:42 | |||||
リオレウス | 2:53 | |||||
3:02 | ||||||
3:05 | ||||||
3:12 | ||||||
3:52 | Coming Soon | |||||
クエストクリア! | 3:53 | |||||
4:23 | ||||||
4:45 | ||||||
クエストクリア! | 4:46 |
本番での流れを見た限りではこの誘導の遅れは些細なミスに見えるかも知れない。
だがそれは違う。
彼らの作戦が
彼らはアンジャナフの誘導とリオレウスの誘導を、
2名が2手に分かれて
この作戦で、
リオレウスを眠らせる前にアンジャナフがエリアに合流し、大タル爆弾Gを設置するタイミングが合わず、
爆弾が片方にしか当たらないような事態になったとすれば、
タイムロスは
続いてアンジャナフ戦を見てみよう。
まずは理想手順。
続いて本番でのアンジャナフを見てほしい。
テトルーの大ツタ捕縛が終わってもアンジャナフを削り切れず、
麻痺投げナイフで拘束を繋げて倒しているのだ。
さて、ここで
導きのK.R | タイム | AGent | ||||
---|---|---|---|---|---|---|
理想手順 | 本番 | 本番 | 理想手順 | |||
クエストスタート | 0:00 | クエストスタート | ||||
移動 | 0:02 | 移動 | ||||
0:31 | ||||||
ドスジャグラス | ドスジャグラス | 0:32 | ドスジャグラス | |||
0:52 | ||||||
移動 | 0:59 | |||||
1:09 | 移動 | 移動 | ||||
移動 | 1:10 | |||||
アンジャナフ | 1:31 | |||||
アンジャナフ | 1:41 | |||||
2:05 | リオレウス | |||||
2:13 | リオレウス | |||||
リオレウス | 2:42 | |||||
リオレウス | 2:53 | |||||
3:02 | ||||||
3:05 | ||||||
3:12 | 誘導 | |||||
3:28 | 誘導 | アンジャナフ | ||||
3:36 | アンジャナフ | |||||
3:52 | ||||||
クエストクリア! | 3:53 | |||||
3:58 | ||||||
3:59 | クエストクリア! | |||||
4:23 | ||||||
4:36 | ||||||
4:37 | クエストクリア! | |||||
4:45 | ||||||
クエストクリア! | 4:46 |
本番では片方のプレイヤーの画面しか映さないため、原因がよく分からない。
理想手順では乗った時点でスリンガーに
本番では
このハジケクルミによってアンジャナフが怯み、
と見ているが推測の域を出ない。
なんにせよアンジャナフの討伐が予定より大幅に遅れたのは確実である。
ここで重要なのは討伐タイムが遅れた事ではなく、
テトルーの大ツタ捕縛が途切れた後の
理想手順の片手剣は3回目のフォールバッシュの後、
本番での片手剣は3回目のフォールバッシュの後、
フォールバッシュは盾を使用するため麻痺属性が乗らない。
本番ではテトルーの大ツタ捕縛で削り切れないと判断し、麻痺で繋ぐ
これがもし
アンジャナフの討伐に遅れている間にも
同じエリアで2頭の同時狩猟が進行する中、予定が狂った際のリカバリープランが機能しただろうか。
机上論になるが、
上位安定という考え方
1回戦のブログで私は
彼らは美しさなど求めてはいない。
彼らの作戦のベクトルは常に
このことに気付かされたのは彼らの準決勝の作戦もさることながら、
カプコンTVの生放送で彼らが1回戦のイビルジョー討伐クエストを披露したときである。
その生放送のアーカイブを見てみよう。
ミスしているにも関わらず、クリアタイムは1分35秒。
つまり
これがもし開幕で双剣がシビレ罠を置いて拘束をスタートさせる作戦だった場合、
双剣が咆哮回避に失敗したらどうなるだろうか。
やったことないのでどうなるかは分からない。
1回戦は最速タイムを叩き出す必要はない。
必要なのは
そして準決勝は
準決勝で2位以内に入るために必要な作戦は、
これはチャレンジクエストではない。
1発勝負の大舞台においては、
MAXではなく
これが
運命の女神
準決勝の明暗を分けたのは作戦のコンセプトに据えられた
リスクを冒して攻めた
だからと言って
現に
見事に成功させ1位通過を果たしているのだ。
気まぐれな運命の女神が、今回はたまたま
それでは皆さん、矢が全て当たることを皆中と言うんです(・∀・)弓術用語なのです
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