狩王決定戦2018大阪地区大会を見た感想

【狩王決定戦2018大阪地区大会を見た感想】

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上位チームのすごさを考察

私はエンジョイ勢なので、狩王がどんな事を考えてプレイしてるかなんて知りません(￣ω￣)
なので、ファン目線で上位チームのここがすごい！
みたいなとこを書いていきたいと思います。

大阪のクエスト

仙台大会 、 福岡大会 に引き続き、 オドガロンとレイギエナの連続狩猟となる大阪大会。

特色として睡眠属性の武器や、アイテムにタル爆弾、またスキルにはボマーなど、
モンハンシリーズお馴染みの戦術睡眠爆破というコンセプトの元に設計されたクエストとなっている。

しかし当然ながらこの睡眠爆破という戦術は、あくまで選択肢の一つに過ぎず、
実際にどう攻略するかは出場者であるプレイヤーに委ねられる。

新しい風

東京から開幕した地区大会もここ大阪で6地区目となり、
長い期間をかけて予選の攻略法を
考察できるようになってきた影響もあるだろうか、
大会に初挑戦のチームや女子ハンターも多く見られ、
全体的にフレッシュな顔ぶれとなった印象だ。

今後の狩王決定戦のさらなる盛り上がりを願うファンとして、
こういった傾向は喜ばしい限りである。

また上位チームにおける選択武器にも面白いバラつきが見られたので以下に掲載しておく。

順位	チーム名	プレイヤー1	プレイヤー2
優勝	迷う人【諸々】	スラッシュアックス	大剣
準優勝	卍極み卍Hunting"	ランス	ランス
3位	るり色のまぐろ	大剣	大剣
4位	打ち上げ爆雷針Ｇ	大剣	大剣

睡爆のスラッシュアックス

この地区で見事優勝を飾った
迷う人【諸々】チームも使用した
スラッシュアックス。

睡眠属性の武器に睡眠属性強化3、
ゾラ・マグダラオス防具のシリーズスキル
会心撃【特殊】、特殊装具に化合の装衣を
所持した睡眠サポートに加え、
大タル爆弾、大タル爆弾Ｇを所持、

さらにボマー3が発動した
睡眠爆破枠となっている。

火力面では青ゲージが短いため
数字ほどの打点は期待はできないが、
力の爪と力の護符を所持していることから
ダメージ期待値が210(弱点部位へは217)と
なかなか優秀で、
サポート枠と言えども馬鹿にはできない。

また剣モードに搭載された減気ビンも
今回のスラッシュアックスの特徴となっている。

減気ビン

ジャグラスレイダーは生産武器の中で唯一
減気ビンを搭載したスラッシュアックスで、
減気ビンは剣モードの攻撃にスタン値が乗る。

スラッシュアックスが火を吹いた東京大会では
モーション値が高くスラッシュゲージの維持に
有効ななぎ払い変形斬りが目立ったが、
装備が変わった大阪では武器の特性を活かした
別の立ち回りが見られた。


減気ビンを活かした頭部への零距離解放突きによるスタンである。

同じ武器種でも性能によって有効な立ち回りが変わってくるところもモンハンの楽しさの一つだろう。

ちなみにジャグラスレイダーは
高出力状態の剣モードの斬撃音がめちゃくちゃカッコよくて個人的に気に入っている。

攻めの大剣

ダメージ期待値が180(+雷51)と高く、
この地区で火力枠の筆頭となったのが大剣だった。

私は観戦者なので推測の域を出ないが、
最速を狙って攻める方針を取ったチームに
選ばれたのが大剣×大剣という
組み合わせだったように思える。

その大剣だが、まずは今作の大剣の
花形とも言えるアクションを紹介しておこう。

儀式

大剣は新アクションの真・溜め斬り2段目がモーション値にして221という破壊的な超火力を誇る。
このため、真・溜め斬りを繰り出すのに必要な
やたら長い予備動作を儀式と呼ぶ新たなモンハン用語を生んだ。

真・溜め斬りを降臨させるための儀式である。

儀式(打ち上げ爆雷針Ｇチーム)

今回は睡眠爆破に焦点を置いたクエストだが、大剣だけは睡眠属性もタル爆弾も持っていない。

大剣は真・溜め斬りが大タル爆弾Ｇを超える火力を叩き出すため、
睡眠状態のモンスターにはタル爆弾を使うよりも真・溜め斬りを当てた方がダメージが大きいのだ。

寝ているモンスターに真・溜め斬りをヒットさせると、
ときに驚異の4桁ダメージを拝めることもある。

この睡眠からの真・溜め斬りを炸裂させてくれたのが
迷う人【諸々】チームである。

レイギエナが眠りに落ちたタイミングに真・溜め斬りをドンピシャ合わせている。

開発陣から3倍ダメージが入りましたねとのコメントが入るが、睡眠状態のモンスターへの初撃は3倍ではなく2倍である。

それからよく見ると210ダメージしか出ていないので3倍どころか2倍ですらない(￣益￣)
タイミングは良かったように見えたが、少しズレていたのだろうか。

オマケに真・溜め斬りが炸裂した後、プレイヤーがやってもうたっていう表情をしている。
もしかしたら起こさない段取りだったのかも知れない。

舞台に上がった瞬間からTシャツにプリントされたぬののふくが
強烈なインパクトを放っていた迷う人【諸々】チーム。

狙ったのか偶然なのかよく分からないにしては
タイミングが完璧すぎて鳥肌が立つようなあの真・溜め斬りもまた、
彼らにしか出せない独特のチームカラーと言えるだろう。

幕張でも応援したくなるチームである。

ジャンプ溜め斬り

タイムアタックをやらないプレイヤーにとっては、
大剣と言えば上記の儀式による真・溜め斬りを狙った立ち回りや、
納刀と抜刀斬りを繰り返す一撃離脱戦法が思い浮かべられるだろう。

ところが今作の大剣で最も高いDPSを叩き出すアクションは、
段差を利用したジャンプ溜め斬りなのである。

3位と4位で幕張行きを決めたるり色のまぐろチームと
打ち上げ爆雷針Ｇチームの狩りをそれぞれ
ワンカットずつ見てみよう。

打ち上げ爆雷針Ｇチーム


るり色のまぐろチーム

大剣のジャンプ溜め斬りはモーション値が92もあり、しかも連続で繰り出せるのだ。
ただし連続で繰り出すためには、モンスターが段差の上にいる必要がある。

大剣の格言

大剣の不安定要素なのだろうか、
この地区では上記のモンスターが段差の上にいるという状況を作るのに苦労している様子が多く見られ、
残念ながら練習通り理想的な立ち回りができたチームはなかったようだ。

そこを安定させるのが狩王だと言ってしまえばそれまでなのだが、
経験を積んでまた再び舞台に立ち、次こそは練習の成果をファンに魅せてくれるよう期待したい。

また、観戦者の分際で上から物を申すようで恐縮ではあるが、
どうもジャンプ溜め斬りに固執して攻撃が当たっていなかったり、
弱点にヒットしていないようなシーンが多く見られたように思える。

大剣には昔から当たらない溜め斬りはキックにも劣るという格言がある。

うまく配置が取れず、ジャンプ溜め斬りが効果的なDPSを叩き出せない場面では臨機応変に、
真・溜め斬りを狙うコンボに切り替えるといった判断が見られても良かったかも知れない。

場慣れ

この地区は経験豊富なチームが少なかったということもあるだろうか、
全体的に焦りがミスを呼び、ミスが焦りを呼ぶ悪循環が目立ったように思える。

そんな中さすがの安定感を魅せてくれたのは
予選を1位で通過した卍極み卍Hunting"チーム。
前回の大会でも壇上に立ったステージ経験者である。

彼らの狩りを見ていく前に、彼らが使用したランスを紹介しよう。

安定のランス

5種の武器の中で最も高い
ダメージ期待値184(+雷52)という数字に加え、
大タル爆弾Ｇと達人の煙筒を所持した火力枠。
ただし眠らせる手段は持っていない。

このクエストでランスを選んだチームは
大剣の不安定要素を嫌ったのではないだろうか。

大阪から幕張行きの切符は4枚あったため、
安定を取るという判断は間違っていないだろう。

ランスの距離感

それでは準優勝を決めた卍極み卍Hunting"チームの狩りを見ていこう。

卍極み卍Hunting"チームアーカイブ

開幕から漢起爆は勢いのある初動だが、見どころはそこではない。

チームでプレイする際にランスが気をつけなくてはいけないのは距離感である。

ソロプレイ時にオトモを連れていかないというランサーは多いだろう。
ランスはヘイトが取れていないと弱点を突きにくいからだ。

彼らの動画を見ていると、
画面に相方が映り込んでくる頻度が妙に多いことに気付く。

お互いの距離が近いのだ。
近い事によりモンスターのヘイトがどちらに移っても弱点を突きやすいという状況を作っている。

だがランス同士の距離は近過ぎても良くない。
ランスのアクションにはのけぞり無効が付かないため、
2名の立ち位置が重なるとお互いの攻撃でコケるのだ。

付かず離れず、
卍極み卍Hunting"チームの立ち回りからは、
そんなランスの距離感を保っているような動きが見て取れる。

例えばここだ。
ダウンしたオドガロンの頭部に上方突きを入れるランスの右から相方のランスが突進してくるのだが、
フィニッシュ突きを出さずにオドガロンの奥側に突き抜け、振り向き攻撃を当てている。
これにより1人は右側から、もう1人は左側から効率的に弱点を攻撃しているのだ。

沈着の突進ガード

レイギエナが乱入してきたときの落ち着いた対応も印象的だった。

体力が残りわずか。1発の被弾も許されない状況で、
冷静にレイギエナの登場を確認し、砥石を使用している。
砥石のあと回復するのかと思いきや、レイギエナの足元に飛び込んでタル爆弾を設置。
回復アイテムを使用するのは爆弾を置いた後である。

こういったケースを幾度となく練習して想定してきているのだろうが、
一発勝負の舞台で息を呑む緊張感の中、冷静さの光るシーンだった。

また、タル爆弾に突進して起爆からの突進ガードは実にオシャレである。

乗りダウンを取った後も2名がレイギエナの左右に分かれて弱点を突いている。
これもまた巧みな位置取りだ。

2回目の乗りを狙う行程ではミスがあったようだ。
プラン通りに乗れず、やや強引に突進ジャンプ突きを狙っていく動きが何度か見れる。

この強引な突進ジャンプ突きから、さすがのステージ経験者である彼らにも焦りが見える
と思ったのならそれは間違いである。

このシーンを見てほしい。
相方のランスである。
画面奥で突進する相方のランスがレイギエナの滞空なぎ払い冷気放射に対して、
突進ガードで突進を中断している。

焦っていたらこの突進ガードは出ない。
落ち着いているのだ。

ランサーにしか分からない心理かも知れないが、乗る気満々の突進を突進ガードで中断する判断は尊い。

ガンランスが叩きつけからフルバーストを撃たずにガード突きを選ぶ判断ぐらい尊い。
ちょっと例えが分かりにくかったか…。

また、ここの後ろ向きパワーガードなどもスタイリッシュである。
ランスのパワーガードは全方向からの攻撃をガードでき、全方向にカウンター攻撃を繰り出せる。

オドガロンが次に何をしてくるか分かっているからこそのパワーガードが、彼らの練習量を物語っている。

なんとなく見ていると普通のガチに見えてしまうかも知れない。
また彼らとしても決して満足のいく立ち回りではなかっただろう。
だが細部に練習の成果が見て取れる、実に見応えのあるハンティングであった。

ガードダッシュはランスの極意(だと思う)

ランスの立ち回りとして、モンスターの攻撃にはカウンター突きを合わせるのが基本と言えるだろう。
たがカウンター突きが当たらない位置では、ガードダッシュを利用した位置調整ができるとシブい。

ガードダッシュは過去作のガード前進に相当するアクションだが、
今作は前後左右4方向にガードダッシュを出すことができるようになり、
攻撃後即座にガードしたまま位置を調節できるのだ。
ランスはR2+L2でカニさん歩きができるが、カニさん歩き中なら攻撃後でなくてもガードダッシュが前後左右に出せる。

まぁランスにガードダッシュが必須ということは全く無いのだが、
カウンター突きとガードダッシュの使い分けは、
私が個人的に見たかったランスの粋な小ワザだったので一応書いた。

まとめ！

見たことのないチームが参戦してくれて、将来の楽しみが増えた大会だった。

個人的な希望を書かせていただくと、出場チームは誰よりも速く狩ることを目指す競技者であると同時に、
「自分達の練習してきた狩りを見てほしい！」
「会場を沸かせたい！」
というスピリットを持ったエンターティナーであってほしいと願っている。

それを観て興奮し、感動し、ときに涙する私のようなファンが他にもたくさんいるハズだ。

狩王決定戦はプロ認定をされていないものの、出場者は紛れもなくプロeスポーツ選手だと私は思っている。

それでは皆さん、本日も尊い突進ガードを(・∀・)ノ